♨ 七里田温泉館 木乃葉の湯
『七里田温泉』は、大分県竹田市久住町にある温泉で、「七里田温泉館 木乃葉の湯」と、共同浴場の「下湯(ラムネ湯)」から成ります。 温泉施設がこの2ヶ所しかないので、温泉街という雰囲気はなく、田園風景を走ってたどり着く小さな小さな温泉地です。
以前はジモ専だった「下湯(ラムネ湯)」も、現在は「七里田温泉館 木乃葉の湯」の管理下におかれています。
七里田温泉は、近くにある竹田市直入町の「長湯温泉」と同じく炭酸泉です。長湯温泉は、旅館が立ち並ぶ温泉街を形成しており、中でも「ラムネ温泉館」が外観もお洒落で知名度が高いのに対し、七里田温泉の知名度はあまり高くありません。しかし “炭酸泉” の質から言えば、七里田温泉の下湯の方が断然良いと思います。(筆者の個人的主観です)
「七里田温泉館 木乃葉の湯」は、緑褐色の濁り湯で、炭酸水素塩泉ですが、割と高温なので泡つきはありません。「下湯(ラムネ湯)」は、建物外壁に「日本無類の炭酸泉」とも書かれている通り、低温の炭酸水素塩泉で、無色透明、浸かると一瞬で体が銀色の泡に包まれる、非常に泡つきの良い温泉です。
平日の朝イチで訪れた七里田温泉、くじゅう高原からここまでの道のりにも幾つもの温泉がありました。開館前に到着したのですが、開館時間には私たちを含めて合計4組が開くのを待っているという人気ぶりでした。入館して券売機で券を買っていると、温泉館の方に「下の湯に行きますか?」と聞かれたので、「後で行くつもりです」と答え、まず「木乃葉の湯」から入湯しました。
他に数名いらっしゃったので、先に写真だけ撮らせて貰おうとダッシュで向かった大浴場でしたが、一向に他の方は入って来ません。皆さん先に「下の湯」に向かった様です。そういえば券売機で、下の湯に行くかどうか聞かれたな・・・ 普通は下の湯から入るのかな・・・? そんな疑問を尋ねてみると、どっちのお湯から浸かっても良いけど、下の湯は『浸かるだけ』で『ぬるい』のだそう。温度の高い「木乃葉の湯」はより温まる為に後から入るのか、それとも下の湯にしか入らない方もいらっしゃるのか・・・?
ちなみにロッカーは、木乃葉の湯の券売機の前と、木乃葉の湯の脱衣所内にあります。1回100円で硬貨は戻って来ませんので、木乃葉の湯と下湯の両方に入るなら、券売機の前のロッカーを使うと良いと思いました。
木乃葉の湯館内には野菜などを販売する直売コーナーや、軽食を食べられるコーナーもあります。
では、温泉に向かいます。脱衣所には作り付けの脱衣棚と、洗面台、そして有料100円のロッカーがあります。温泉は、広い内湯が1つと、外に小さな露天が2つあります。
まず広い内湯から浸かりました。内湯とはいえ、外に面した方は全面ガラス張りなので、明るく解放感があります。天気が良ければ大船山が見える事でしょう。洗い場も正確に記憶していませんが、5、6ヶ所は並んでいます。浴室の床などは温泉成分で土色に変色しています。大きな内湯は木製で、緑褐色とも土色とも見える濁り湯の為、浴槽の中は見えません。湯は熱すぎない程度の湯温で、他の炭酸泉と同じく湯口から出ているお湯は透明なのに、浴槽は濁り湯になるのです。湯口のお湯を口に含むと金気臭と温泉の味・・・やはり長湯温泉と似ています。この浴槽が七里田温泉の中では一番温度が高いと言えるでしょう。
では内湯から、外の露天に出てみます。露天には2つの浴槽がありますが、訪れた日は1つの浴槽にしか湯が張られていませんでした。平日だった為か、それとも冬場は露天を使う客が余りいないからなのか・・・? お湯の温度は内湯より低めです。こちらも濁り湯で、当然ながら内湯と同じお湯なのでしょう。しかしこちらの露天には、お湯の表面に薄い膜が張っていました。
露天風呂の膜の正体は、湯の花です。一番風呂でしたので、かなり大きな湯の花の塊が膜状になっていました。牛乳を加熱したときの膜の様な柔らかさを想像しましたが、手ですくってみると、サクッというか、シャリシャリというか、固い手触りです。カラメリゼしたプリンの表面を砕いているような気分でした。最初は大きな湯の花の膜が沢山浮かんでいたのですが、面白くてどんどん砕いているうちに写真の様になりました。
温いので長湯出来ますし、浮かんでいる湯の花の塊も面白かったので、しばらく遊んでいました。
「下湯」の泡付きが素晴らしいのでそこばかりがクローズアップされがちな七里田温泉ですが、こちらの「木乃葉の湯」も良いお湯でした。
最終訪問日:2012.03.16.
♨ 七里田温泉館 木乃葉の湯 アクセス
名称 | 七里田温泉館 木乃葉の湯 |
住所 | 大分県竹田市久住町有氏4050-1 |
TEL | 0974-77-2686 |
URL | https://konoha.sichirida-onsen.com/ |
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炭酸泉の源泉を多く持つ長湯温泉。全国4番目の源泉かけ流しを宣言。静かな敷地は茅葺の母屋を中心に離れ9棟、旅籠1棟、家族湯や男女別浴場も充実。料理も名物エノハや自家製ハム等、創作料理は絶品。
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