♨ 宝泉寺温泉 石櫃の湯
⚠ 現在、「石櫃の湯」は無料の足湯として開放されています。こちらの記事は、以前訪れたときのものです。⚠
宝泉寺温泉は、大分県九重町の湧蓋山の山懐、町田川の河畔に位置する小ぢんまりとした温泉地です。
938年(天慶元年)、空也上人が諸国巡業の際にこの地の農家にお世話になり、そのお礼に一本の杖を突き刺し立ち去ったところ、その杖が杉の大木に成長し、972年(天禄3年)の大地震により大杉が倒れ根元から突然温泉が噴き出し始めたということです。驚いた村人は空也上人から頂いた宝の泉だと信じ、平原山宝泉寺の名所でお寺を建立しました。
その後キリスト教を信仰する豊後の国の当主・大友宗麟(おおともそうりん)により焼き討ちにあい、宝泉寺は消滅しました。そのお寺の名前が現在の宝泉寺温泉の起源となっています。
そんな宝泉寺温泉の共同露天風呂が、ここ『石櫃の湯(石櫃ん湯)』です。共同浴場というと、地域の方々が普段の入浴に利用されて入れ替わり人が出入りするイメージがありますが、こちらの共同浴場は 貸切利用(50分1000円)(2012年現在)なのです。以前は混浴の浴場だった様ですが、現在は貸切風呂になっています。
駐車場は石櫃の湯の正面にある駐車場を使って良いそうです。
受付は歩いて2~3分程の “リカーショップさとう” で、石櫃の湯から国道387号方向へ歩いていくと、突き当りにあります。 “リカーショップさとう” には良い感じの足湯がありましたが、日曜日に訪れたのですが湯は張られていませんでした。気を取り直して、そこで料金を払い、鍵を受け取り、また石櫃の湯まで戻ります。
町田川沿いに木造の橋があり、橋のたもとに石櫃の湯の由来や、料金の支払い場所が掲示してあります。
石櫃の湯への橋の入口には「空」(空室か使用中かを示す)という板が掛かっているので、 ひっくり返して中に入ります。
石櫃の湯へ渡る小さな橋は大人1人が通れる幅しかなく、橋の手前のドアと、橋を渡った浴場入口のドアとの両方に鍵があります。鍵を開けて中に入ると、貸切利用には広い広い露天風呂があります。
脱衣所は別に小屋が設けられていて、タオル(足元用?)、洗面器、シャンプーや備え付けのドライヤーまでありました。
10人以上は楽に入れる広い広い露天風呂の中に、仏像を祀ったお堂があり、そこに 「石櫃の湯」の名前の由来となっている、石をくり抜いて造った幅2m程の“石櫃”があります。湯はまず石櫃に流れ込み、そこから更に広い露天風呂に注がれています。
この石櫃は、かつてこの地にあったお寺、“宝泉寺” で湯船として使われていたそうです。
現在はこの石櫃の中には勢いよく源泉が注がれていて、そこがワンクッションになっていて、更に広い露天風呂に注がれているので、この石櫃に浸かることは出来ないようです。
露天風呂へのお湯の投入は、石櫃からと、もう1ヵ所岩肌づたいにパイプがあり、そこからも注がれています。
お湯は無色透明で、ぬるすべ感もほとんどありませんでした。冬に訪れたのですが、熱くもなく、ぬるくもなく、丁度良い湯加減でした。この広さと解放感溢れるお湯を貸切で利用出来るのはとても贅沢だと思いました。
最終訪問日:2012.01.09.
♨ 宝泉寺温泉 石櫃の湯 アクセス
名称 | 宝泉寺温泉 石櫃の湯 |
住所 | 大分県玖珠郡九重町大字町田 |
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