西巌殿寺
「西巌殿寺」は、「道の駅阿蘇」から、県道111号を阿蘇山上へ向かって約600mほど進んだところにある寺院です。
山号は「阿蘇山」で、古くから阿蘇山修験道の拠点とされてきました。
阿蘇山上の「阿蘇中岳火口」への拠点となる阿蘇山上広場に鎮座する、西巌殿寺奥之院は、この西巌殿寺の奥之院です。
奥之院と言うにしてはやけに距離が離れているよねと思いましたが、この西巌殿寺は、もともと阿蘇山上にあったのだそう。
昔から阿蘇山は信仰の対象として崇められており、阿蘇山上に修行僧・修験者が集まり、宿坊などが三十六坊五十二庵あったそうです。
しかし、古坊中(阿蘇山上)の修行僧・修験者たちは、麓に降りて麓坊中(新坊中)を形成します。
火山噴火が原因で山を降りたのかと思いきや、火山活動と戦国時代の阿蘇氏の衰退が原因と云われています。
『阿蘇山 西巌殿寺』(さいがんでんじ)は、天台宗の寺院です。阿蘇中岳特有の火山活動から生まれた山岳信仰の拠点でした。
その山岳信仰は今も受け継がれており、毎年4月13日には「阿蘇山観音まつり」で行われる「火渡り」や「湯立て」は、かつて盛んだった阿蘇の修験者の姿を今に伝える重要な無形文化遺産といえます。
阿蘇には「古坊中」や「麓坊中」という地名がありますが、「坊」とは、僧が住む場所という意味です。
室町時代には火口近くに修行・信仰の場として三十六坊五十二庵が作られ賑わっていたそうです。
山門をくぐると、西巌殿寺本坊があります。
こちらは観光客がお参りをする様な雰囲気ではなかったので、写真だけ撮って、隣の石段を上ります。
西巌殿寺本坊の正面からも石段が続いており、そこからも登れるのですが、県道111号沿いの苔生した良い雰囲気の石段を上がります。
ここを上がると、本堂がある!という期待。
しかーーーし!
絶対、この先に何かある!と思いましたけど・・・
石段を上り詰めると、お堂とお地蔵さまがある境内。しかし、本堂らしきものは見当たりません。
でも、以前は大きな建物があったんだなと分かる石段が。
そう、西巌殿寺本堂は、2001年に火災により焼失してしい、礎石のみ残っているのです。
西巌殿寺の彼岸花
西巌殿寺に立ち寄ったのは、県道111号線から彼岸花の群生が見えたからです。
写真では群生感がお伝え出来ませんが、西巌殿寺から、その隣の敷地まで、彼岸花が群生しており、とても綺麗でした。
西巌殿寺奥之院
阿蘇中岳火口への入り口、阿蘇山上広場には、西巌殿寺奥之院があります。
阿蘇山は古来より ❝縁結びの神❞ と云われているそうで、奥之院は恋人の聖地にも選ばれています。
しかし、地震や噴火の影響で損傷が激しく、建物は取り壊され、建て直されました。
訪問時も、何か工事中の様でした。
最終訪問日:2023.09.25.
西巌殿寺 アクセス
名称 | 西巌殿寺 |
住所 | 熊本県阿蘇市黒川1114 |
TEL | 0967-34-0928 |
URL |
名称 | 西巌殿寺奥之院 |
住所 | 熊本県阿蘇市黒川(阿蘇山上広場) |
TEL | 0967-34-0928 |
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