米塚
JR阿蘇駅付近から阿蘇山上を目指す県道111号線(坊中線)を走っていると、眼下に小さな均整の取れた小山が見えます。
これが米塚です。
標高訳80mという小さな山ですが、均整の取れた形から、阿蘇の代表的な景観のひとつとなっています。
小さいながらもれっきとした火山(火砕丘)で、頂上のくぼみは火口の跡です。真ん中にある筋は土塁と呼ばれ、牧草地の境界として築かれた物です。
米塚の伝説としては、阿蘇の神「健磐龍命」が、収穫米を積み上げたものが山になったと言われています。頂上のくぼみは米を貧しい人々に分け与えた為に出来たと言われています。
以前は米塚に登山することが出来たのですが、現在は米塚の周りに柵があり、立ち入り禁止になっています。
常識ない登山者による踏み荒らし等により、裸地化や浸食が進み、 希少な植物の生育環境が損なわれてしまいました。そこで修復作業を行ない、無断立ち入りを禁止した様です。
春の米塚
春は青々とした草原に彩られた米塚の姿が見られます。県道111号(坊中線)から米塚を見下ろし、県道298号(下野線)を下って米塚の正面を通りました。
更に下ると、広い駐車場とトイレがある「米塚下園地」があります。
秋の米塚
野焼き後の米塚
草千里展望所から見た米塚
上米塚
県道111号線(坊中線)を阿蘇山上へ向かうと、T字路になった分岐点があります。「阿蘇ファームランド」などがある西側へ下る県道298号(赤水線・下野線)で、そこを下り始めると、米塚の正面から頂上の凹んだ部分が見えます。
ここに「上米塚」の解説版と、駐車スペースが設けてあります。
この解説版の道向かいにあるのが、「上米塚」です。
上米塚は、米塚と同じつくりのスコリア丘で、道路整備のために削り取られ、断面が見えるようになったものです。
スコリア丘の内部が見えるという、貴重なものですが、現在では自然の力で草木が生い茂り、断面は殆ど見えない状態になっています。
現在噴火している中岳周辺で、一番新しい火山です(約3000年前)。
現地解説版より
勢いよく溶岩のかけらを噴き上げ、それが周りに積もってできた山です。
この解説看板の向かい側にみえる上米塚は、米塚と同じつくりをしていて、内部(断面)を見ることができます。
米塚は浸食が進んでいないため、きれいな形を残しており、季節によってさまざまな色の変化も楽しめます。
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米塚 アクセス
名称 | 米塚 |
住所 | 熊本県阿蘇市乙姫 |
TEL | |
URL |
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