遠賀川水源地ポンプ室
世界遺産『明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業』の構成資産のひとつである、『遠賀川水源地ポンプ室』 は、中間市役所からほど近い、遠賀川沿いに建っています。現在も稼働している送水施設ですので、外観のみ見学可能です。
遠賀川水源地ポンプ室は、官営八幡製鐵所の鋼材生産量を2倍とする第一期拡張計画に伴い、1910(明治43)年に竣工しました。新たな水源として求められた遠賀川から八幡製鉄所までは約11キロ離れていました。完成時は蒸気を動力とし、イギリスから輸入された蒸気ポンプとボイラーが設置されていました。
ポンプ室の建屋はイギリス積み赤レンガ造りで、アーチや丸形窓などのデザインが施されており、鉱滓レンガがアクセント的に使用されています。建設当初は石炭を使った蒸気ポンプを使用していた事から、50mの高さの煙突が設置されていました。
また、周囲には石炭関連の施設や、従業員のための官舎も設けられていました。
石炭ボイラーを使った蒸気式の動力は、1950年代に電気モーターに更新されました。今も製鉄所で必要とする水の70%を送水しています。1日に送る水の量は約12万トンと言われています。
遠賀川水源地ポンプ室の敷地外には、建屋内に設置されていたポンプが屋外展示されています。展示されているポンプは、電動ポンプで、遠心力を利用して揚水する渦巻きポンプ(ボリュートポンプ)と呼ばれています。
世界遺産『明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業』の中で、官営八幡製鐵所関連資産は、八幡東区にある『旧本事務所』『修繕工場』『旧鍛冶工場』と、ここ中間市の『遠賀川水源地ポンプ室』の4ヵ所で、いずれも非公開施設です。
遠賀川水源地ポンプ室では、土日祝日にはボランティアガイドさんが常駐しておられ、説明を聞く事ができます。
最終訪問日:2023.07.17.
遠賀川水源地ポンプ室 アクセス
名称 | 遠賀川水源地ポンプ室 |
住所 | 福岡県中間市土手ノ内1-3-1 |
TEL | |
URL |
近隣スポット
PR | Information
2015年に世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」。 8エリア23資産の歴史・概要を時系列で写真とともに解説し、資産をめぐる国内外の人的ネットワークを明らかにする。
■ 世界遺産 明治日本の産業革命遺産 構成資産一覧
エリア2
鹿児島
2-1
2-2
2-3
旧集成館
寺山炭窯跡
関吉の疎水溝
エリア3 韮山
3-1
韮山反射炉
エリア4 釜石
4-1
橋野鉄鉱山
エリア6
長崎
6-1
6-2
6-3
6-4
6-5
6-6
6-7
6-8