熊本地震 震災ミュージアム KIOKU
「熊本地震 震災ミュージアム KIOKU」は、「熊本地震 記憶の廻廊」の中核拠点です。「熊本地震 記憶の廻廊」は、2016年に発生した熊本地震の記憶や経験、教訓を後世に伝え学ぶための回廊型フィールドミュージアムで、整備が進められています。
「KIOKU」は南阿蘇村の旧東海大学阿蘇キャンパス内にあります。この震災ミュージアムは、KIOKU(展示施設)と震災遺構(旧1号館建物及び地表地震断層)等で構成されています。また、熊本復興プロジェクト『麦わらの一味 ヒノ国復興編』のニコロビン像も立っています。
展示室1 「その時」の記憶をたどる
「展示室1」では、映像・モノ・写真・データを通して、熊本地震を振り返ります。
熊本地震発生時の映像で振り返るシアターは、30分ごとに上映開始されます。旧阿蘇大橋の標識、土砂崩れで潰れた自動車、旧阿蘇キャンパスの時計など、実際に被災したモノが展示してあり、写真パネルの展示があります。
展示室2 熊本の大地を知る
「展示室2」では、熊本の大地の動きや特徴を学び、地震との関連性や、私たちと大地との関わりについて考えていきます。
熊本の自然の恵みをクイズ形式で紹介するコーナーでは、子供から大人まで楽しく学べる仕掛けになっています。
ガイドさんによる、ジオラマや写真パネルを使った説明も分かり易かったです。
展示室3 自然とともに生きるためには
「展示室3」では、入ってすぐのモニターで、熊本地震で被災した方々の言葉が映像で流れています。
熊本地震の体験を元に、防災に関することや、「熊本地震 記憶の回廊」を構成する自治体の復興の様子などがパネル展示されています。
他にも、熊本復興プロジェクト 『麦わらの一味 ヒノ国復興編』のフィギュアの紹介や、熊本地震関連の書籍の紹介などがありました。
震災遺構
東海大学阿蘇キャンパスは、約1,000名の東海大学農学部の学生が学ぶ「牧場・農場一体型キャンパス」でした。2016年の熊本地震でキャンパスは大きく被災し、ここで学んでいた学生3名が近隣のアパートで亡くなりました。
その東海大学阿蘇キャンパスの「1号館建物」が震災遺構として保存整備されています。また、1号館建物前の広場には、熊本地震で出現した「活断層」を見学用に覆い屋をつけて保存、他にも熊本復興プロジェクト「麦わらの一味 ヒノ国復興編」の「ニコロビン像」が立っています。
この「1号館建物」は、1973年に完成した鉄筋コンクリートの校舎で、中心に高さ45.5mの鉄塔が立っています。もともと一つのY字型の建物でしたが、熊本地震のせいで建物が分裂してしまいました。現在は、倒壊防止を図るためと、建物のひずみを解消するべく、全体を4つのブロックに分割して保存されています。
この1号館の後ろには、「学生会館」が建っていましたが、熊本地震の被害と、老朽化のせいで、取り壊され、今は円形の基礎だけが残っています。
ニコロビン像
これは、熊本復興プロジェクト 『麦わらの一味 ヒノ国復興編』 の一環。人気アニメ「ワンピース」の作者尾田栄一郎氏は、熊本市出身です。熊本地震直後には、「復興のお手伝いをします」というメッセージが送られたそうです。
漫画『ONE PIECE』と熊本県が連携し、『ONE PIECE 熊本復興プロジェクト』が始動しました。2018年11月にはルフィ像を県庁プロムナードに設置、2019年度から 『麦わらの一味「ヒノ国」復興編』 として、仲間の像が県内各地に設置されています。
熊本こと「ヒノ国」に上陸した麦わらの一味は、熊本地震の被害が広範囲に及び、今なお住民が苦しんでいることを知ります。そこで船長ルフィが、一味の仲間たちに被災地の復興の手助けを指示!
仲間たちはそれぞれの特技で被災地の困り事を解決し、復興へのエールを送るルフィのもとでの再会を誓います。地震の被害や教訓を後世に伝承する、震災ミュージアムの拠点整備が予定されている東海大学には、「考古学者」のロビンが駆け付けました。
南阿蘇村の「復興」が花開くよう、歴史の語り部として研究を重ね、記憶と教訓を語り継ぐ手助けを行います。
最終訪問日:2023.09.26.
熊本地震 震災ミュージアム KIOKU アクセス
名称 | 熊本地震 震災ミュージアム KIOKU |
住所 | 熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽5343-1 |
TEL | 0967-65-8065 |
URL | https://kumamotojishin-museum.com/kioku/ |
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