宝来宝来神社(当銭神社)
南阿蘇村にある「宝来宝来(ほぎほぎ)神社」、または当銭神社は、名前から連想される通り、宝くじ当選にご利益があると噂の神社です。
南阿蘇村から西原村へと向かう県道28号(南阿蘇やすらぎロード)にある南阿蘇トンネル(最初のトンネル)の少し手前に、阿蘇五岳を望む展望所があります。その展望所と、南阿蘇トンネルの間に、宝来宝来神社への入口があります。
阿蘇の雄大な景色を眺め、神社の案内を見ながら細い山道を下って行くと、開けた場所に到着し、いきなり目に飛び込んで来るのは、奥に見える真っ赤な大きな拝殿と、その手前両側に連なる真っ赤な拝殿です。
通常の神社の朱色ではなく真紅で、近年出来た神社なのでしょうか、神社内のどれもが新しくて余計に真っ赤っ赤に見えます。
目がチカチカする程の赤・赤・赤な境内の、余りのド派手さに唖然とし、通常の神社ではなく、珍スポット的な観光施設なのだと感じながら、境内を散策します。
まずは御神体に参拝です。この神社の御神体は『当銭岩』という巨大な岩なので、御神体そのものは建物の中には入っておらず、野外に安置してあります。
御神体の『当銭岩』の周りにはいくつもの鳥居があり、鳥居に順路として番号が振ってありますので、その順番で参拝するのです。当銭岩には注連縄が巻かれ、周りには絵馬、「願掛岩」や「札束岩」などの小さな岩、外れた宝くじを供養する供養箱など、様々な物が並んでいます。更にその周囲におみくじや絵馬、お守りなどが販売されている小さな無人販売所が多数設置されています。この事からも商魂逞しい珍スポットなのが見て取れます。
説明の立札も沢山立っていて、当銭神社の由来や、この御神体の写真を枕の下に入れて眠ると御岩様が夢枕に立たれ、ロト6の数字を・・・等々、胡散臭い事も書いてあります。
神社の由来に寄ると、この当銭岩が発見されたのが平成16年。まだ10年も経たない新スポットなのですね。どうりでどこも新しい訳です。
さて、当銭岩の周りを一回りしたところで当銭岩の正面へ来ました。その鳥居(順路9)の前には、『ホギホギとは』という説明(略語であるらしい)と、『呪文の唱え方』の案内板があり、そこには 『ホギホギと呪文を唱えながら道順に廻って下さい』と書かれています。そんな事“順路⑨”の前じゃなく、“①”の前に書いておいて欲しい・・・
宝くじ当選を狙う方は、恥ずかしがらずにレッツホギホギです。
そして当銭岩の左前には、『宝来宝来神社の御神体 大神力石(ビックパワーストーン)』と 銘板の付いた小さな小屋(?)があります。 これには“祈願開始ボタン”が付いていて、ボタンを押すとDVDが流れ、DVDの神主が祈願をしてくれるのです。このDVD神主、境内にお祀りされている沢山の神様の横にも置いてあります。 「これは!」と思う神様を拝見したら、DVD神主と一緒に祈願してみましょう。 このDVD神主は、『ナニコレ珍百景』にも登録されています。
DVD神主は(神主が)楽で良いアイデアかもしれませんが、リアル神主に祈願して頂くには、日曜・祝日に行われている開運祈願祭に時間を合わせて行かれると良いでしょう。 御神体の当銭岩の前に設けられた祭壇にて、無料で開運祈願をして頂けます。
今回「日曜・祝日 開運祈願祭」に参加させて頂きましたが、神主の(恐らく)祝詞の後、玉串を捧げて拝礼させて頂けます。 その後、無料であるにも関わらず、参加者全員に「金色小判シール」が配られました。 このシールは“宝くじに当たるように・・・etc”と祈願してあります、と書かれており、宝来宝来神社の案内図や由来の書かれた紙とセットになって3セットも入っています。 1つは自分用、残り2つはお友達に差し上げて下さいと書かれており、神社の宣伝となっています。
当銭岩の右側には、2階建ての拝殿がありますが、何のための拝殿なのか分からず、 「この拝殿堂は宝くじが当たった方々からのお礼によって建立されています」と書かれていました。 1階部分は祈願堂となっています。
では、一番奥にある、敷地内で一番大きな拝殿へ参拝します。この拝殿には、2階の右に縁結び子宝観音様、左に縁切布袋様と、1階には中央に御宝物殿と右側に休憩所が設けられています。
拝殿の前には龍神水があり、そこで「お金を洗い清めて宝くじを買った方が高額当銭されました」のだそうです。 その龍神水の後ろには、 “敷地内に多数の神様がいると神様が喧嘩するのでは?”の疑問に“全くその様なことはありません”と力説する説明板などが立っています。
縁結び子宝観音様も縁切布袋様も、神様の周りには様々な開運の助けになりそうな物が祀られ、 勿論傍らにはDVD神主のTVモニターが置かれています。
御宝物殿は、無人のグッズ売り場です。 通常“宝物殿”とは、その寺や神社が所有する宝物や文化財などを収蔵・展示する場所の事ですが、ここ宝来宝来神社にあるのは、御宝物殿と称したグッズ売り場で、 敷地内に数ヶ所あり、全て無人販売で、購入者は賽銭箱にお金を入れるシステムです。
奥から向かって右側に連なる拝殿にも、様々な神様が鎮座しています。 その神様の周りにも、所狭しと様々な縁起物が祀られていて、全て見ているとかなりの時間を要します。 勿論、どの神様にもDVD神主が備えてあります。
その中で面白かったのは、「ぽっくり天狗様」です。 「健康で長生きして家族に手間をかけずにぽっくりと大往生祈願」なのです。
宝来宝来神社への入口は、下の写真の展望所とトンネルの間に見えている道路から入って行きます。
ちなみに、ナビを使って行く場合、近くの久木野温泉「木の香湯」辺りが目的地として登録されている様です。 久木野温泉の物産販売所に道を尋ねに入ると、「宝来宝来やろ? 皆ここに道を聞きに来るんよ。今日は○○人目」 と笑いながら快く道を教えて下さいました。 近いとはいえ、全然違う場所ですので、ナビを使って行かれる方は注意して下さいね。
最終訪問日:2012.04.15.
宝来宝来神社 アクセス
名称 | 宝来宝来神社 |
住所 | 熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陰2909-2 |
TEL | 0967-67-3361 |
URL | https://www.hogihogi.or.jp/ |
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