曽木の滝
「曽木の滝」は、鹿児島県伊佐市にある川内川上流にある滝で、“東洋のナイアガラ” とも呼ばれる豪快な滝です。表記は「曽木の滝」とも「曾木の滝」とも使われる様です。滝幅210メートル、高さ12メートルの壮大なスケールの滝で、豊かな水量が轟音を響かせながら、千畳岩の岩肌を削るように流れます。滝を見渡せる様な遊歩道が作られ、周囲は公園化されています。
大型の駐車場が設けてあり、駐車場のすぐ側には「洞窟きのこ園」という有料の施設があります。また、駐車場近くには土産物屋や食事処が軒を連ねており、鹿児島ならではの黒豚を使った料理なども提供されています。
土産物などの店舗の正面に、展望所への階段があったので行ってみると、曽木の滝を上から見下ろす展望所が設けてありました。しかし残念ながら、余りに規模の大きな滝の為、全景は望めません。
曽木の滝のすぐ下流には、かつて「曽木発電所」がありました。曽木発電所株式会社は野口遵(のぐちしたがう)によって、明治39年(1906年)に建設され、ドイツのジーメンス社製の800kwの発電機と水車を備え付けて発電を開始し、大口にある三ヶ所の金山や近傍の町村に電力を供給しました。 また、余分な電力を利用して水俣村でカーバイド生産に着手しました。その後発電量約6360kwの第二発電所が完成しました。
明治42年、野口は日本初のカーバイドからの石炭窒素と硫安の生産に成功し、日本カーバイド商会と曽木電気株式会社を合併し、日本窒素肥料株式会社を発足させました。 これが現在のチッソ株式会社や旭化成株式会社などの前身です。
曽木発電所は 昭和40年(1965年)にその下流に鶴田ダムが完成した為に水没しましたが、今でも曽木の滝公園のすぐ下で、発電所への取水口や制水門のゲート巻き上げ機が残っています。発電所の煉瓦積みの建物はダム湖の底に沈んでいますが、夏季の渇水期には姿を現すことがあります。
最終訪問日:2013.03.18.
曽木の滝 アクセス
名称 | 曽木の滝 |
住所 | 鹿児島県伊佐市大口宮人628-41 |
TEL | 0995-23-1311 |
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