太宰府天満宮
太宰府天満宮は、学問の神・菅原道真の御墓所の上に社殿を造り、御祭神として祀る神社です。
道真は845年に京都で生まれ、一流の学者・政治家・文人として活躍しました。しかし 901年に藤原時平らの陰謀によって筑前国の大宰府に権帥として左遷され、延喜3年(903年)に大宰府政庁の南館(現在の榎社)で死去しました。
その遺骸を都まで送ろうとしたところ、大宰府から外れた所で牛車を曳いていた牛が動かなくなりました。それは道真の遺志によるものと考え、そこに埋葬することになりました。
延喜5年(905年)ここに祠廟(しびょう)を創建、延喜19年(919年)に御社殿を建立しました。これが太宰府天満宮の始まりです。
初詣の参拝者は毎年全国上位に入り、200万人以上が訪れます。菅原道真が学問の神とされることから、受験シーズンに参拝者が多く、引き続いて梅のシーズンにも観光客が多く集います。
近年では高速船「ビートル」などの利用で、韓国からの旅行者が増加し続けています。この為、韓国人を対象とした免税店が開店したり、お土産物屋などでハングル文字で書かれた物を良く見かけます。
本殿は五間社流造で屋根檜皮葺で、国の重要文化財に指定されています。
心字池の畔に建つ志賀社本殿も重要文化財に指定されています。
宝物殿では菅公の御真筆、御佩刀、国宝「翰苑(かんえん)」を始め古文書、工芸品等約5万点の宝物を収蔵・展示しています。 (有料)
太宰府天満宮と梅
太宰府天満宮といえば『梅』です。
本殿に向かって右側にある御神木「飛梅」は、梅を愛された菅原道真が、無実の罪で平安京(京都)から左遷されたとき、 梅に思いを残し、「東風ふかば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」と詠んだところ、主人を失った梅は、道真を慕うあまり、一夜にして太宰府へ飛来したものだといいます。
また、境内の梅の木から採れる梅の実を使い、御神酒が作られています。その為、太宰府天満宮の御神酒は梅酒なのです。
参道や境内には「梅ヶ枝餅」と呼ばれる焼き餅を販売している店が数多くあります。
現在、太宰府天満宮の境内には約200種・約6000本の梅の木があります。
太宰府天満宮の参道
参道には太宰府名物の焼き餅「梅ヶ枝餅」を販売している店舗が数多く並んでいます。 小豆餡を薄い餅の生地でくるみ、梅の刻印が入った鉄板で焼く焼餅です。
梅ヶ枝餅を頂ける茶屋は参道だけでなく、境内にも数ヶ所あります。 どこの店舗でも、1個からバラ売りされていて、値段も統一されています。
そして菅原道真公の誕生日である845年6月25日と命日である903年3月25日にちなんで、 毎月25日にのみヨモギ入りの梅ヶ枝餅が販売されます。
参道を歩きながら食べるのも良し、 イートインスペースを設けている店舗が沢山ありますので、ゆっくり座って頂くのも良いです。
他に太宰府天満宮のお土産として「木うそ」という木彫りの人形があります。鷽(うそ)はスズメ科の鳥で「天神様の使い」とされ、太宰府天満宮では1月7日に「うそ替え神事」が行われます。
また「うその餅」という緑色のお菓子も販売されています。
参道にずらっと並んだ土産物屋には、学業の神菅原道真にちなみ、合格祈願のお土産も目につきます。目移りする様々な土産物屋や食事処など、見て歩くのがとても楽しい参道です。
九州国立博物館
2005年に天満宮に隣接した形で、九州国立博物館が開館しました。太宰府天満宮が所有している丘陵地に建設されたもので、天満宮の境内から連絡通路で直結しています。歴史系博物館として設立された、日本で4番目の国立博物館です。 「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える」という新しい視点をもとに開かれた博物館です。
浮殿
太宰府天満宮の参道を上り詰め、一の鳥居から右折したところにあります。綺麗に整備され、紅葉も美しいです。立看板によると、「浮殿」とは、水面にその影が映る建物のことであり、鎌倉時代には境内図にもあり、戦前までは心字池の辺りにあったようです。神幸式の御旅所(おたびしょ)・行宮(あんぐう)で、御神輿はここでお休みになり、竹の曲(はやし)の一座が「御供上げ(おごくあげ)」の曲を奏したと書かれています。
太宰府天満宮 四季の花々
太宰府天満宮には四季折々の花が咲きます。梅が有名ですが、6月に咲く花菖蒲も有名です。東神苑の菖蒲池と、太鼓橋が架かる心字池の周辺に約40種3万本が咲きます。ほぼ同時期に紫陽花も開花します。
太宰府天満宮 アクセス
名称 | 太宰府天満宮 |
住所 | 福岡県太宰府市宰府4丁目7番1号 |
TEL | 092-922-8225 |
URL | https://www.dazaifutenmangu.or.jp/ |