愛宕神社

日本三大愛宕の一つである福岡の愛宕神社は、室見川近くの丘、愛宕山(標高60m)の頂上にあります。

愛宕山は昔、鷲尾山といい、西暦72年、景行天皇のときに鷲尾神社が祀らたと云われています。
その後の1634年(寛永11年)、 福岡藩二代藩主黒田忠之が京都の愛宕神社の神様を迎えたのが、愛宕神社の始まりと言われています。
願掛け･断ちごとの神様として江戸時代から人気があり、現在でも初詣やほおずき夏祭りなどの行事では参拝者や観光客で賑わいます。また、花見や夜景のスポットとしても人気があります。

愛宕山は弘安の役(1281年、2回目の元寇)の後、鎮西探題(ちんぜいたんだい)北条兼時(かねとき)が鷲尾城を築き、九州の防衛拠点とした重要な場所でした。
また瓦経(がきょう)(土板に経文を彫ったもの)が出土した経塚(経典を後世に伝える為、地中に埋めて塚を築いたもの)や恋物語伝説の残る蛇岩(じゃいわ)など、たくさんの歴史がある場所です。

また、昭和3年より昭和18年の間は、ここに全国で2番目にして九州初のロープウェイ(当時はケーブルカー)がありましたが、戦争の為、ロープ・ワイヤー・車体を供出せざるを得ず、廃止となりました。当時の愛宕神社はそれだけ参拝客で賑わっていたという事ですね。

場所は、都市高速愛宕出口を出てすぐです。車で行くと、参道の焼き餅を売っている茶店辺りまで登れますが、徒歩だと明治通りの愛宕下(西鉄バス停)からかなり急な階段を登らなければなりません。