
長崎県防空本部跡(立山防空壕)
長崎県防空本部跡(立山防空壕)は、長崎駅の東方約1kmの位置、長崎公園の崖下に作られた横穴式コンクリートの地下壕です。太平洋戦争末期の昭和20年(1945年)3月に完成した、長崎県防空本部と、防空監視隊本部が置かれていました。防空本部には、知事室、参謀室などが置かれ、有事の際の警備、救護に関する命令が発令されていました。また、防空監視隊本部では、県内各地の防空監視所から寄せられる情報分析等を行なっていました。
原子爆弾が投下された1945年8月9日には、爆心地から約2.7kmの位置であり、金比羅山を挟んで離れていたことから被害は少なく、防空本部として問題なく機能しました。
原爆投下時は、当時の永野若松知事らがここで会議中で、原爆被災第一報はここから発せられました。前記の理由でこの場所の被害が少なかったことから、当時の永野若松知事は原爆投下後の第一報を、「広島に比べ被害は軽微」と西部軍管区司令部に打電したのです。しかし甚大な被害状況が判明し、その日のうちに「死傷者は約5万人」と訂正されていきました。
壕内に設置された説明パネルには、原爆投下当日に長崎県知事がこの壕から電信した、防空情報の一部が原文のまま紹介されています。
立山防空壕内部は4本の横穴式で、外から見ると出入口が4つ並んでいます。右から3つの出入口までが長崎県防空本部、一番左の出入口が防空監視隊本部でした。
長崎県防空本部跡は、一番右側の出入口が、当時の知事室から出入り口につながる「知事の専用通路」だったところです。
右から2つ目の出入口が、見学用の入口となっており、壕の内部は順路が矢印で示されています。壕内を順路に従って見学すると、右から3つ目の出入口から出ることになります。この3つの出入口から入れる部分が長崎県防空本部跡で、現在も内部が繋がって行き来できる空間です。
一番左側の出入口の壕は、防空監視隊本部跡です。現在は出入口付近のみ立入可能です。長崎県防空本部と防空監視隊本部は連絡通路で繋がっています。
公開された壕内には、当時その場所にいた人々の証言とともに、発見された現物資料などが展示されています。
長崎県防空本部跡(立山防空壕)
長崎県防空本部は、昭和20(1945)年の初頭この地に掘削されました。横穴式コンクリート造で、長崎県防空本部と防空監視隊本部が置かれていました。
空襲警報が発令された時などには、この防空本部に県知事や警察幹部が集まり、被害の際には、消防や救護などの拠点となりました。
防空監視隊本部は、長崎県内各地に設置されている防空監視哨という施設から、敵機の侵入の情報(いつ、どこからどこへ向かったか)といった情報が通報されてくるものを各所に伝令する施設でした。
1945年8月9日、午前11時2分、長崎県松山町上空約500mの位置で原子爆弾がさく裂しました。爆心地から2.7kmに位置する長崎県防空本部では、原爆による破壊を免れ、救援や救護、被害状況の取りまとめと報告の拠点として機能しました。
この後、この防空本部は長く使用されることはありませんでしたが、平成17年から一般公開しています。
◪ 長崎県防空本部跡
では係員の指示に従い、見学者用の入口(右から2つ目の出入口)から防空壕の中へ入ります。坑口はコンクリート製、内部はモルタル貼りです。ここは奥へ行くための通路の部分です。入ってすぐは手洗い場っぽい作りのものがあります。仕切り壁からは煉瓦が覗いています。この通路の奥に、横長の通路があり、その奥に5つの部屋があります。
この部分に展示されている標本は、原爆投下時からこの場所にあった通路の仕切り壁の一部です。当時は物資不足のため、鉄筋が入手しにくく、木材の構造物を芯にして、外側にモルタルを塗って壁が作られていました。
ここまで見学したら、一旦防空壕の外へ出ます。長崎県防空本部跡である防空壕の見学が終わりです。
一旦外に出ると、隣の防空壕、防空監視隊本部跡を見学します。
◪ 防空監視隊本部跡
ここから見える部屋には、防空監視隊本部があったといわれています。
天井付近の黒く焼け焦げた跡は、原子爆弾の影響によりこのようになったのではなく、戦後、この場所で何かを燃やしたためにこのようになったと考えられています。
また、床には無線機や机などが置かれていたと思われる形跡を見ることができます。
最終訪問日:2024.11.16.
長崎県防空本部跡(立山防空壕) アクセス
名称 | 長崎県防空本部跡(立山防空壕) |
住所 | 長崎県長崎市立山1丁目(長崎歴史文化博物館横) |
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