広島平和記念資料館（2024年訪問記事）

広島平和記念資料館 は、広島県広島市中区に所在する、第二次世界大戦中に投下された原子爆弾に関する資料の展示を行う資料館です。「原爆資料館」とも称されます。

昭和20年(1945年)8月6日8時15分、広島は人類史上初めての原子爆弾投下により甚大な被害を受けました。一瞬にして多くの命を奪われ、町は焦土と化し、生き残った人々の人生も一変しました。かろうじて生き延びた人も、家族を失い、原爆症に苦しみ、死への恐怖に怯え、筆舌に尽くし難い苦難を強いられました。

広島平和記念資料館の常設展示は、東館３階の「導入展示」、本館「被爆の実相」・「ギャラリー」、東館3階「核兵器の危険性」、東館2階「広島の歩み」という順路で見学します。最後に、東館１階では企画展示が催されています。

東館３階の「導入展示」では、被爆前の広島の様子から、原爆投下後の焦土と化した広島の様子を展示し、また、爆心地から半径5kmの模型に、原子爆弾が投下される様子が投影され、1発の原爆で都市が壊滅する様子が分かります。

本館「被爆の実相」では、原爆投下の惨状から被爆の実態を展示しています。
「8月6日の惨状」では、写真や被災者が描いた絵、残された遺品や、倒壊した遺構などの展示で伝えます。このエリアには、「人影の石」や「黒い雨の跡が残った白壁」などの良く知られた実物展示もあります。
救護の様子や放射能の被害を伝える展示では、数々の痛ましい写真や絵、資料があります。
「被爆者・生きる」では、遺品の展示や、生き残った被爆者の様々な苦しみ、「原爆の子の像」のモデルになった佐々木禎子さんに関する展示などがあります。

「生きる」のセクションを抜けると、本館の展示部分の横を沿うように廊下がおり、そこから平和記念公園を一望できます。直線状に「原爆死没者慰霊碑」「平和の池、平和の灯」「原爆ドーム」が見える良い眺めです。

最後に訪れる、東館１階には、「企画展示室」「ミュージアムショップ」などがあります。ここには、2016年に訪問した元アメリカ大統領バラク・オバマ氏の折り鶴と、2019年に訪問したローマ教皇フランシスコから贈られた燭台とキャンドルが飾られています。