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旧グラバー住宅 〖グラバー園〗

旧グラバー住宅 《国指定重要文化財》 《世界遺産「明治日本の産業革命遺産」》

旧グラバー住宅 は、幕末から明治期にかけて、日本の近代化に大きな役割を果たした、スコットランド出身のトーマス・ブレーク・グラバーが、文久3年(1863年)、24歳のときに建てた居住です。その後増築や模様替えなどをして、明治20年(1887年)頃に今の姿になりました。開放的なベランダが特徴の、バンガロー形式の洋風建築で、屋根は瓦葺き、全面ガラス張りの温室もあります。
現存する日本最古の木造洋風建築とされ、国の重要文化財に指定されており、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 ~製鉄・製鋼、造船、石炭産業~」の構成資産のひとつとなっています。「グラバー邸」とも呼ばれています。

旧グラバー住宅

トーマス・ブレーク・グラバーは、1838年スコットランド生まれです。幼少期には、アヘン戦争(1840年)やペリー来航(1853年)などがあった時代です。
トーマス・グラバーが長崎にやってきたのは、1859年、21歳のときでした。そして1862年、24歳の頃にグラバー商会を設立し、その翌年にこのグラバー邸が竣工しました。
グラバー商会は、藩や幕府に武器や艦船を販売したり、坂本龍馬を筆頭とする亀山社中と取引を行ったりと、明治維新にも大きく関わりました。1869年には小菅修船場を造ったり、高島炭鉱を創業したりと、様々な事業に関わりましたが、1870年にグラバー商会は倒産します。

その後もトーマス・グラバーは、大阪造幣局の開局に携わったり、長崎ポルトガル領時に任命されたり、三菱の顧問になったり、横浜でキリンビールの前身である「ジャパン・ブルワリー・カンパニー」を創業したりと、勢力的に活動を続け、東京に拠点を移す前の1885年までは、ここグラバー邸で家族と暮らしていたそうです。
トーマス・グラバーが東京に移ってから、暫くここグラバー邸は借家となっていたそうです。その後、息子の倉場富三郎の居住となりました。
トーマス・グラバーは、明治44年(1911年)に東京で73歳のときに死去しました。

ガラス張りの温室がある

トーマス・グラバーの息子である倉場富三郎(倉場はグラバーをもじったもの)は、明治3年12月(1871年1月)にここ長崎で生まれました。
トーマス・グラバーと日本人女性(加賀マキ説が有力)との間のハーフで、育ての親は後にトーマス・グラバーと結婚した淡路屋ツル、幼少期はここグラバー邸で暮らしました。
長崎市東山手にあった加伯利英和学校の第一期生を経て、学習院に転学・中退した後、アメリカのペンシルベニア大学に留学し生物学を学び、明治25年(1892年)に21歳でホーム・リンガー商会に入社しました。

明治27年(1894年)には「倉場富三郎」として日本国籍を取得し、明治32年に中野ワカと結婚します。明治40年(1907年)に長崎汽船漁業を設立し、日本初のトロール漁を導入しました。
トーマス・グラバーが東京に移ってから、暫く借家となっていたグラバー邸ですが、明治42年(1909年)に倉場富三郎とワカが転居し、昭和14年(1939年)に三菱重工長崎造船所に売却するまでの間は富三郎の居住となります。
このグラバー邸の売却は、太平洋戦争の開戦後であり、富三郎が混血であることを理由にスパイ疑惑をかけられたり、長崎港を一望できる場所であることから、軍事機密保持のためであったりと、富三郎には不本意であったようです。

中庭もある

昭和18年(1943年)には妻・ワカに先立たれ、不孝な晩年を送っていた富三郎は、昭和20年(1945年)の長崎への原爆投下が引き金となり、その2週間後に南山手9番の自宅で自殺しました。享年74歳でした。

グラバー邸は、終戦後にアメリカ進駐軍に接収されるも、昭和25年(1950年)に三菱重工長崎造船所が所有権を取り戻し、昭和32年(1957年)に長崎市へ寄贈され、その翌年に一般公開されました。
昭和36年(1961年)には国指定重要文化財となり、平成27年(2015年)にユネスコの世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産のひとつとして登録されています。

家族や知人が集う部屋
温室
昭和初期の食堂を再現した部屋
旧グラバー住宅の隠し部屋

旧グラバー住宅の天井裏には、隠し部屋があります。料理室付近の廊下の天井に穴があり、そこから梯子を使って上がっていました。上がると左右に空間が広がっています。
この隠し部屋は、倉場富三郎がアメリカ留学から帰国し、日本に帰化して日本国籍を取得した明治27年(1894年)以降に造られたと考えられています。
この部屋の床板に、時代を特定できる廃材が使用されており、年代が特定されました。
その為、この隠し部屋が、明治維新に関わった幕末の志士を匿ったというロマン溢れる一説がありましたが、その頃はまだこの隠し部屋はなかったと考えられています。

隠し部屋の説明(旧スチイル記念学院のパネル)
トーマス・ブレーク・グラバー之像
旧グラバー住宅
旧グラバー住宅から見える景色。女神大橋や長崎港が見える
長崎港、ジャイアント・カンチレバークレーン、稲佐山が見える

最終訪問日:2024.11.18.

グラバー園 アクセス

 名称 グラバー園
 住所 長崎県長崎市南山手町8番1号
 TEL 095-822-8223
 URL   https://glover-garden.jp/

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