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グラバー園

グラバー園

グラバー園 は、長崎市南山手町にある長崎屈指の観光名所です。長崎港を見渡す丘の上にあり、国指定重要文化財旧グラバー住宅・旧リンガー住宅・旧オルト住宅 が建っていた場所に、長崎市内に点在していた明治期の洋館を移築・復元し、公園・観光地化したものです。

中でも「旧グラバー住宅」は、2015年に登録された 世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 ~製鉄・製鋼、造船、石炭産業~」 の構成資産のひとつであり、日本に現存する最古の木造洋館で国指定重要文化財であることから、グラバー園の一番の見どころとなっています。

大浦天主堂側入口(第1ゲート側)
旧グラバー住宅

長崎港が見渡せるグラバー園からは、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産を有する長崎造船所が見え、位置的に「第三船渠」「ジャイアント・カンチレバークレーン」「旧木型場」「占勝閣」のある方向が見えるのですが、目視できるの「ジャイアント・カンチレバークレーン」のみです。

グラバー園の入口は2ヶ所あります。「大浦天主堂」に隣接する「第1ゲート」が園内で最も低い位置に、「旧三菱第2ドックハウス」付近の入口が「第2ゲート」で、園内で最も高い位置になります。園内の散策ルートは、高い位置から低い位置に下りながら散策することを推奨して番号が振られています。
グラバー園は傾斜地に造られているため、園内には上り専用のエレベーター「動く歩道」が設置されています。また、グラバー園の第2ゲートへは、「グラバースカイロード」と名付けられた斜行エレベーターで景色を眺めながら移動ができます。

稲佐山とジャイアント・カンチレバークレーンが見える

グラバースカイロード
斜面に密集住宅が広がる南大浦地区に設置された斜行エレベーターで、徒歩しか手段のない斜面市街地に住む人々が安全で快適に移動できるために設置されました。住民、一般を問わず無料で利用できます。

三浦環の像
三浦環は日本で初めて国際的な名声をつかんだオペラ歌手として知られており、イタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニが制作した、長崎を主題としたオペラ「マダム・バタフライ(蝶々夫人)」を十八番としていて、約30年にわたって世界各国でこのオペラを歌い続けました。

動く歩道
もともと居留地であった南山手町の丘に造られたグラバー園内は、傾斜地に造られているため、上り線用のエレベーター太「動く歩道」が設置されています。

グラバースカイロード入口
蝶々夫人を演じている三浦環の像
園内の動く歩道
「日本最初のアスファルト道路」 と、「芝生用のローラー」
日本最初のアスファルト道路
園内の噴水

明治時代の水道共用栓
長崎市の水道は、横浜・函館に続いて3番目の近代水道として明治24年(1891年)に完成しました。完成当時は共用栓が造られ、水道事務所の水栓番が、朝は水道の栓を開き、夕方には栓を閉めていました。フレデリック・リンガーはこの水道の解説に関わった人物のひとりです。

明治時代の水道共用栓

グラバー園は元々居留地のあった一帯を公園化したものなので、元々住宅が建っていた場所です。その為、園内には幾つか民家らしきものが見られます。住んでいらっしゃるのか空き家なのかは不明ですが、珍しいですね。

旧リンガー住宅の崖下にある⒉基のお墓

グラバー園内には⒊基の墓石があります。1基は旧オルト住宅付近に。そして⒉基は旧リンガー住宅の崖下に。
右側の墓石には、「IN MEMORIAM 15th JANUARY 1888」(1888年1月15日追悼)と刻まれており、フレデリック・リンガーの産まれてまもなく亡くなった水子ではないかと考えられています。

グラバー園内の民家

① 旧三菱第2ドックハウス

グラバー園の中で一番高い位置にあるのが、この「旧三菱第2ドックハウス」で、グラバースカイロードを利用して園内に入る第2ゲートの出入口付近にあります。

明治29年(1896年)に建てられた木造2階建ての建物で、旧三菱造船所の第2ドックの建設時に建てられた外国人乗組員用の宿舎でした。

旧三菱第2ドックハウス
外国人居留地の境界と、三菱重工長崎造船所の錨
高島流和砲

② 旧長崎高商表門衛所

旧長崎高等商業学校の表門衛所で、学校創立以来約70年間、約12,000人もの若者たちの出入りを見つめてきた場所です。
長崎高等商業学校は、明治38年(1905年)の創立で、東京高商(一橋大)、神戸高商(神戸大)に次ぐ第三高商として設立されました。昭和19年(1944年)に長崎経済専門学校、昭和24年(1949年)に長崎大学経済学部となり現在に至っています。

昭和51年(1976年)に現在の場所に移築されました。

旧長崎高商表門衛所

③ 旧長崎地方裁判所長官舎

明治16年(1883年)に建てられたもので、長崎控訴裁判所(現在の高等裁判所)の官舎として建てられました。歴代の裁判所長と家族が暮らし、室内には洋室と和室がありました。
長崎控訴裁判所は明治19年(1886年)に長崎控訴院に改称し、昭和20年(1945年)には福岡に移転しました。それによってこの建物は長崎地方裁判所長官舎となりました。
長崎市上町にありましたが、昭和54年(1979年)にこの場所に移築されました。現在は「レトロ衣装館」というレンタル衣装スペースになっています。向かい側に「旧ウォーカー住宅」があります。

旧長崎地方裁判所長官舎
上町にあった頃の長崎地方裁判所長官舎(現地案内板より)

④ 旧ウォーカー住宅

明治中期の1890年頃建てられた木造平屋建ての建物で、南山手町から移築されました。
ロバート・N・ウォーカーは、明治31年(1898年)に荷揚げ業のR.N.ウォーカー商会を設立し、事業を広く展開しました。その次男であるロバート・ウォーカー二世が明治41年(1908年)に事業を譲り受け、その後大正5年(1915年)にこの住宅を購入し、生涯を過ごしました。

旧ウォーカー住宅
ウォーカー二世とその家族が使用した家具や調度

⑤ 旧リンガー住宅 [国指定重要文化財]

グラバー商会に勤め、後にホーム・リンガー商会を設立した、イギリス人商人フレデリック・リンガーが明治時代に住んでいた住宅です。国内に例の少ない石造りの洋風住宅で、昭和41年(1966年)に国の重要文化財に指定されました。
建物の構造は、小屋組が木造で外壁は石造、平屋建てで屋根は桟瓦(さんがわら)葺きです。3面に角石の柱を配し、御影石敷きの吹き放ちのベランダを設けています。正面中央が出入口で、中央廊下を介して左右に居室を配置しています。

旧リンガー住宅
正面中央が出入口
ナガサキ・ホテルを作ったフレデリック・リンガー

⑥ 旧オルト住宅 [国指定重要文化財]

イギリス人貿易商ウィリアム・オルトが慶応元年(1865年)頃自邸として建て、明治元年(1868年)まで暮らした建物です。石造円柱が並ぶベランダの中央に切妻屋根のポーチがある、幕末明治洋館の中でも出色の建築です。天草小山秀之進の施工で、木造に外壁は石造りで天草の砂岩が使われています。噴水も建設当初からあります。
1880年から2年間は活水学院校舎として使用され、その後はリンガーの長男の住居として使われました。

旧オルト住宅

⑦ 旧スティール・アカデミー(旧スチイル記念学校)

旧スティール・アカデミー(旧スチイル記念学校)は、東山手9番の英国領事館跡地に建てられ、明治20年(1887年)9月に開校しました。名称は、早世した息子を偲んで寄付を寄せた宣教師 W.H.スティールの名前に因んで付けられました。この呼び名は居留地での名称で、長崎市街では東山(とうざん)学院と呼ばれ、英語教育などが行われました。
東山学院が昭和7年(1932年)に東京の明治学院に合併されると、長崎公教神学校、東陵中学校、海星学園校舎と変遷しました。

旧スティール・アカデミー(旧スチイル記念学校)
倉場富三郎の胸像

⑧ 旧自由亭

日本人初の西洋料理店シェフとなった、草野丈吉の西洋レストラン「自由亭」の建物を移築したものです。
もとは長崎市馬町にありました。

旧自由亭
草野丈吉之像

⑨ 旧グラバー住宅 [世界遺産] [国指定重要文化財]

スコットランド出身の商人トーマス・ブレイク・グラバーが、幕末の文久3年(1863年)に建てた住宅で、トーマス・グラバーがその家族と、トーマス・グラバーが東京に移り暫くしてからは、その息子の倉場富三郎が暮らしました。
現存する日本最古の木造洋風建築とされ、国の重要文化財に指定されています。また、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 ~製鉄・製鋼、造船、石炭産業~」の構成資産のひとつとなっています。
開放的なベランダが特徴の、バンガロー形式の洋風建築です。屋根は瓦葺き、全面ガラス張りの温室もあります。

国指定重要文化財の「旧グラバー住宅」
トーマス・ブレーク・グラバーの像

⑩ 長崎伝統芸能館

グラバー園の出口となる建物で、「長崎くんち」に奉納される曳物、傘鉾、担ぎ物などを展示しています。
「長崎くんち」は長崎の氏神「諏訪神社」の秋季大祭で、毎年10月7日から3日間、長崎の町を挙げて催され、荘厳な御神幸と国際色豊かな奉納踊で知られています。長崎くんちの奉納踊は、長崎独特の文化的伝統を伝える重要な伝統芸能として、昭和54年(1979年)に国の重要無形民俗文化財に指定されています。

長崎伝統芸能館入口

最終訪問日:2024.11.18.

グラバー園 アクセス

 名称 グラバー園
 住所 長崎県長崎市南山手町8番1号
 TEL 095-822-8223
 URL   https://glover-garden.jp/

近隣スポット

■ 世界遺産 明治日本の産業革命遺産 構成資産一覧

 エリア1
 萩

1-1
1-2
1-3
1-4
1-5

萩反射炉
恵美須ヶ鼻造船所跡
大板山たたら製鉄遺跡
萩城下町
松下村塾

 エリア2
 鹿児島

2-1
2-2
2-3

旧集成館
寺山炭窯跡
関吉の疎水溝

 エリア3 韮山

3-1

韮山反射炉

 エリア4 釜石

4-1

橋野鉄鉱山

 エリア5 佐賀

5-1

 エリア6
 長崎

6-1
6-2
6-3
6-4
6-5
6-6
6-7
6-8

小菅修船場跡
三菱長崎造船所 第三船渠
三菱長崎造船所 ジャイアント・カンチレバークレーン
三菱長崎造船所 旧木型場
三菱長崎造船所 占勝閣
高島炭坑
端島炭坑
旧グラバー住宅

 エリア7
 三池

7-1
7-2

三池炭鉱・三池港(宮原坑万田坑専用鉄道敷跡、三池港)
三角西港

 エリア8
 八幡

8-1
8-2

官営八幡製鐵所(旧本事務所、修繕工場、旧鍛冶工場)
遠賀川水源地ポンプ室

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