日向岬展望台

日豊海岸国定公園内にある日向岬は長さ約5kmのリアス式海岸です。柱状節理の岩肌が広がっており、海上から見ると馬の背に見えることから「馬ヶ背」と呼ばれるようになりました。
そんな日向岬の先端に設けられた展望台が、「日向岬展望台」です。馬ケ背展望所「スケルッチャ！」より少し歩くと、日向灘に突き出した柱状節理の岩場の上に設けられた遊歩道があり、その遊歩道の先端が「日向岬展望台」です。ここからは太平洋の大パノラマと水平線、そして「日向岬の柱状節理」の岩々の大迫力に圧倒されます。
そして海上に突き出したふきっ晒しの場所なので、夏場でなければ寒いと思います。訪問時は多少風のある4月でしたが、この展望台では強風で激寒でした。

「日向岬の柱状節理」は、国の天然記念物に指定されています。この柱状節理は、今から約1500万年前の大規模な火山活動の際、火砕流が発生し、地表に堆積した後に自重と熱によって溶結し、冷却する際に収縮して、四角形から六角形の規則的な亀裂が生じ柱状になったものです。これが柱状節理で、更にその柱状節理が海岸浸食によって削られ、断崖と入り組んだ海岸が形成されたことで、独特の景観を造り出しています。
日向岬の柱状節理は、大規模噴火の痕跡を特徴づける学術的価値の高さと、岩石の緻密な性質と海岸浸食によって生み出された美しい景観が評価され、国の天然記念物に指定されました。