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青の洞門

青の洞門①

青の洞門

「青の洞門」は、大分県中津市本耶馬渓町の、山国川に面してそそり立つ競秀峰きょうしゅうほうの裾にある洞門(隧道、トンネル)です。大分県指定史跡で、全長は約342m。

禅海ぜんかい和尚が「羅漢寺」を参詣した時、川沿いの鎖のみの断崖絶壁から人馬がしばしば命を落とすことを哀れんで、トンネルを作る事を思いつきました。
享保15年(1730年)頃、豊前国中津藩主の許可を得て掘削を始め、その後村民や九州諸藩の領主の援助を得て30年余りの歳月をかけて、宝暦13年(1763年)に洞門を完成させました。
「ノミと槌だけで30年かけて掘り抜いた」と言われており、禅海和尚が使用したというノミや槌は、羅漢寺にある「禅海堂」に展示されています。
開通後、通行人から通行料を徴収したと伝わっており、この洞門は日本最古の有料道路とも言われています。

青の洞門入口のイチョウがまだ黄金色に染まる前
青の洞門③
青の洞門入口の紅葉
青の洞門②
信号で交互に通行させる
青の洞門④
ここから入ると右手側に手彫りの洞門が残る

このトンネルが「青の洞門」と呼ばれるようになったのは、この洞門の逸話を元にして書かれた菊池寛の短編小説『恩讐の彼方に』によるものです。また、「青」はここの地名でもあり、元々そう呼ばれていたのかもしれません。

まず「耶馬渓橋」側から、青の洞門へ。駐車場は耶馬渓橋の袂にあります。山国側沿いに青の洞門へ向かうと、大きなイチョウの木があり、車一台通れる程の洞門がぽっかりと穴を開けています。この洞門は、車も通れる片側交互通行の道路で、入口に信号機が設置されています。
「青の洞門」と彫られた石碑付近から、車道とは別に、もうひとつ人道のトンネルがあります。そこが現在も残っている手掘りの洞門の一部です。

禅海和尚が最初に開けた明り取りの窓と、ノミで手彫りをする禅海和尚の像がある

手掘りのトンネルに入ると、禅海和尚が最初に開けた明り取りの穴(窓)があり、その近くには禅海和尚の像と、お地蔵様が祀られています。
青の洞門は、明治39年(1906年)から翌年にかけて行われた大改修で、完成当初の原型はかなり失われてしまいました。しかし、この明り取りの窓など、一部に手掘り部分が残っています。

最初に開けた明かりとりの穴が現存している
禅海和尚の像
昔の手掘りの洞門。中にはお地蔵様と禅海和尚の像
青の洞門⑦
耶馬渓橋から一番近い洞門を抜けた所
青の洞門⑧
山国側沿いにある競秀峰の麓を掘削したトンネル
現在は車道と歩道がある
競秀峰と禅海和尚の銅像

山国側沿いの競秀峰の麓を掘削して造られたトンネル「青の洞門」は、全長は約342mで、そのうちトンネル部分は144mです。大型駐車場はトンネルの南側(日田市方面側)にあり、観光客用のトイレや土産物屋があります。禅海和尚の像が雄々しくノミを揮うブロンズ像も設置されています。競秀峰への登山道入り口にもなっています。
また、大型駐車場から山国川を越えて対岸へ渡れるよう、「青の禅海橋」という歩道橋が架けられています。対岸にも駐車場があります。

大型駐車場側から青の洞門へ向かうと、こちらにも禅海和尚の手掘り洞門の入口があります。

青の洞門⑬
競秀峰登山道入り口
競秀峰登山道入り口
禅海橋から見た競秀峰
駐車場と競秀峰

最終訪問日:2011.11.25.

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青の洞門 アクセス

 名称 青の洞門
 住所 大分県中津市本耶馬渓町曽木
 TEL 
 URL   

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