
日本二十六聖人殉教地(西坂公園)
慶長元年(1597年)2月5日、6名の外国人宣教師と20名の日本人が、豊臣秀吉のキリシタン禁令のため、大阪・京都で捕らえられ、長崎に護送され、この西坂の丘で処刑されました。この事件は、日本における最初のキリスト教への大規模な弾圧でした。この出来事を皮切りに、以降も多くの人々がこの地で処刑されました。
この出来事は広く伝わり、この26名の殉教者は、1627年・1629年に福者に、文久2年(1862年)、ローマ教皇ピオ9世により聖人に列し、「日本二十六聖人」と称せられました。
日本二十六聖人をはじめ、多くの殉教者をだしたこの西坂の丘に、昭和36年(1962年)に二十六聖人の列聖100年を記念して、「日本二十六聖人殉教碑」と、資料を展示した記念館「日本二十六聖人記念館」、道路を挟んで向かい側に記念聖堂「聖フィリッポ教会」が建てられました。
この殉教地は「西坂公園」として整備されており、他に「日本二十六聖人殉教跡の碑」や、2名の故ローマ教皇の訪問を記念した記念碑、「日本二十六聖人記念つばき」が植樹されるなどしています。日本二十六聖人の等身大ブロンズ像の殉教碑は彫刻家の舟越保武氏によるもの、記念館と記念聖堂は建築家の今井兼次氏の設計によるものです。
西坂公園には、ローマ・カトリック教会の教皇、故ヨハネ・パウロ2世と故フランシスコの2人の教皇が訪れています。ヨハネ・パウロ2世が1981年に、フランシスコが2019年に、どちらも被爆地の広島、長崎を訪れています。
長崎市で2人の教皇が共通して訪れたのは、ここ西坂公園だけです。2人の西坂来訪を記念した記念碑が、2021年に建てられました。
日本二十六聖人殉教碑
二十六聖人殉教碑 の表面モチーフは、カトリック信者でもある彫刻家の舟越保武氏の作品です。身大のブロンズ像嵌込式の記念碑で、26名の殉教者が昇天する様子が描かれています。上部に刻まれるのは「Laudate Dominum Omnes Gentes(すべての人々は神を讃えよ)」というラテン語で、殉教者たちが死ぬ間際に唱えたと言われています。
側面と裏面のモチーフは、記念館と記念聖堂を手掛けた建築家の今井兼次氏の作品です。
花崗岩製鉄筋コンクリート造りの記念碑で、高さ 5.6m、幅17mの大きさです。「昇天の祈り」と題された表面は、26名が名前と共に表現されています。
徳川家康のバテレン追放令や、豊臣秀吉のキリシタン禁教令が発布されるも、当の権力者たちは貿易を優先し、厳しい迫害などは行っていませんでした。しかし、文禄5年(1596年)のスペイン船サン・フェリペ号事件をきっかけに、豊臣秀吉はキリスト教の弾圧を始めました。
二十六聖人の殉教は、日本でキリスト教信仰を理由に処刑が行われた初めての出来事です。まず大阪と京都でフランシスコ会とイエズス会の24名が捕縛され、京都で耳たぶを切り落とされ、市中引き回しとなりました。彼らは別の日、別の場所で捕らえられた、会派も違う人々でした。
秀吉の、キリスト教信者が最も多かった長崎で処刑せよという命令で、一行は歩いて長崎へ向かうことにになります。それは約1か月、約1000kmもの道のりでした。その道中の世話をしていたフランシスコ会・イエズス会の1名ずつも捕縛され、長崎で26名が処刑されることとなりました。
日本二十六聖人の中で、最年少は12歳の少年でした。次いで13歳、14歳の少年がいます。このブロンズ像の記念碑は、等身大で殉教者を表現していますので、小柄な子供が含まれているのが見て取れます。足が垂れ下がっているのは、昇天している様子を描いているからです。

日本二十六聖人記念館 ✞ 詳しくはコチラ ✞
日本二十六聖人記念館 は、日本二十六聖人殉教地である西坂公園に隣接して建てられた記念館です。入り口は、二十六聖人記念碑の裏側にあります。記念館と記念聖堂は共に、建築家・今井兼次氏の設計です。
記念館では、日本のキリスト教の歴史、キリシタン文化、二十六聖人をはじめとした殉教者のメッセージを紹介しています。2階には建築家今井氏が手がけた特別展示室「栄光の間」があります。建物は4階建てで、3階はホール、4階はキリシタン文庫・収蔵庫となっています。
日本二十六聖人記念聖堂 ✞ 詳しくはコチラ ✞
「日本二十六聖人記念聖堂 聖フィリッポ教会」は、実際に二十六聖人が殉教した場所に建てられた教会です。既に大浦天主堂の正式名に『二十六聖人』の名前が使われていたため、外国人宣教師のひとりで、メキシコ人フランシスコ会修道士聖フィリッポ・デ・ヘススの名前が付けられました。
独特な双塔が特徴的な教会で、日本でアントニオ・ガウディ建築の第一人者であった早稲田大学教授・今井兼次氏の設計です。ガウディ建築の代表的な特徴であるモザイクタイルや、サグラダファミリアの尖塔を彷彿とさせる建築物です。タイルには二十六聖人が歩いた京都から長崎までの道のりにある窯元の陶器を使用するなど、今井氏の情熱が詰まった作品となっています。
最終訪問日:2024年11月16日
日本二十六聖人殉教地(西坂公園) アクセス
名称 | 日本二十六聖人記念館 |
住所 | 長崎県長崎市西坂町7-8 |
TEL | 095-822-6000 |
URL |
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