口之津港/口之津港ターミナルビル
口之津港は、島原半島の南端にある港で、有明海の湾口部に位置します。室町時代の永禄5年(1562年)に有馬氏によって開港され、翌年にはイエズス会のルイス・デ・アルメイダが来航し、教会を開いて布教活動を行いました。1567年には南蛮船(ポルトガル船)が入港しており、これは長崎港よりも早いことでした。天正年(1579)年にはアレッサンドロ・ヴァリニャーノ神父が来航しました。ヴァリニャーノ神父はイエズス会員を養成する教育機関を作り、天正遣欧少年使節派遣を計画・実施し、日本に活版印刷を伝えたりと幾つもの功績を残しました。
また明治時代には、三井三池炭鉱で産出された石炭を、海外へ輸出する大型船に積み変える中継港として賑わいました。
現在の口之津港は、2020年に新しい「口之津港ターミナルビル」が完成し、フェリーとバスターミナルの機能を有しています。ターミナルビルの2階には「口之津歴史民俗資料館」が入り、口之津の歴史を伝えています。
南島原市の代表的なアクティビティであるイルカウォッチングの船「南島原イルカウォッチング」の出航場所でもあります。
口之津港の緑地帯には、口之津の歴史を伝える大きな壁画と、ヴァリニャーノ神父の胸像があります。
壁画の表面は、左上に有馬義貞、左下にルイス・フロイス、そして中央に向かって南蛮船やルイス・デ・アルメイダ、ヴァリニャーノ、天正遣欧少年使節など、右上には天草四郎と、口之津から島原半島のキリスト教史を描いた壁画になっています。
壁画の裏面は、三井三池炭鉱の中継校として栄えた時代を伝える壁画です。

このアレッサンドロ・ヴァリニャーノ神父の胸像は、神父の生誕の地であるイタリアブルッツォ州キエーティ市の基金により寄贈されたものです。ヴァリニャーノ神父は、1579年7月25日に南蛮船で口之津へ来航、1580年に有馬のセミナリヨ設置や、1582年~1590年の天正遣欧少年使節の派遣などを行うなど、様々な功績を残した人物です。
口之津ターミナルビルは2階建てで、1階には島原鉄道のフェリーターミナルやバス待合所のほか、市口之津支所、飲食店土産物店が入っています。2階には「口之津歴史民俗資料館」が入っています。撮影禁止のため、内部の写真はありませんが、フォトスポットである “南蛮君” のみ撮影可能。資料館はこちらが本館で、分館は「なんばん大橋」を渡ったところにあります。分館には旧長崎税関口之津支署庁舎の建物が現存しています。
訪問時には「長崎税関パネル展」が開催されていました。
最終訪問日:2024.11.15.
口之津港/口之津港ターミナルビル アクセス
名称 | 口之津港 |
住所 | 長崎県南島原市口之津町丙4358番地6 |
TEL | 0957-86-2165 |
URL |
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ザビエルの鹿児島上陸から30年後、巡察師ヴァリニャーノが口ノ津港(現:長崎県南島原市) の土を踏んだ。 天正遣欧少年使節派遣の計画・実施で知られる彼だが、グーテンベルクの発明した活版印刷術をいち早く日本にもたらした人物であり、その成果としての『キリシタン版』は金属活字で印刷された出版物として日本の出版史上、貴重な存在である。 グーテンベルクの発明した活版印刷術をいち早く日本にもたらしたヴァリニャーノの足跡を詳細に語る。

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東インド巡察師A・ヴァリニャーノの活動を通して,キリシタン時代のイエズス会の教育事業を軸に日本への宣教活動を独自な視点から紹介する。 本書では日本に建設されたセミナリヨ,ノヴィシアード(修練院),コレジヨ,教区神学校などの沿革や教育内容を明らかにする。 またヴァリニャーノは日本仏教への批判書『日本のカテキズモ』を著すが,真の対話とはならず,それは彼の「理性の言語」と宗教的体験に基づく「宗教の言語」とのすれ違いによるものだった。

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16歳で朝鮮に売られ、狂死したキミ。東南アジアで財をなし、壮絶な自殺を遂げたヨシ。ふるさとを思い、売られていった女たちが、異国の地で見た夢は何だったのかーー。綿密な取材と膨大な資料をもとに、「からゆきさん」の軌跡を辿った名作が、新装版で復刊。解説は斎藤美奈子氏。

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“からゆきさん”-戦前の日本で十歳に満たない少女たちが海外に身を売られ、南方の娼館で働かされていた。そうした女性たちの過酷な生活と無惨な境涯を、天草で出会ったおサキさんから詳細に聞き取り綴った、底辺女性史の名著新装版。東南アジアに散った女性たちの足跡をたどるルポルタージュ『サンダカンの墓』も収録。
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