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胴塚跡/首塚跡

胴塚跡

長崎県大村市の大村駅周辺には、キリシタン史跡が幾つか点在しています。その中のひとつ「胴塚跡」です。

大村市は、かつて日本最初のキリシタン大名・大村純忠が治めた土地であり、純忠の時代には多くの領民がキリシタンとなりました。純忠は「天正遣欧少年使節」を派遣したことでも知られています。
そんな純忠の時代から一変して、息子の喜前よしあきの時代には、禁教令が発令され、キリシタンの取り締まりが続きました。そして大村藩主・大村純長の時代、大村にはキリシタンはいなくなったと思われていたのですが、大村のキリシタンが発覚する事件が起きます。

それが「郡崩れ」と呼ばれる事件で、明暦3年(1657年)に603人の潜伏キリシタンが発覚し、そのうち411名のキリシタンが翌年に斬首刑になった事件です。

胴塚跡

余りの人数の多さに、大村の牢だけでは到底収容できず、近くの藩の牢を使って収容されました。
翌年に各牢の合計411人が一斉に処刑されたのですが、大村の久原牢に入れられていた131人は、大村の放虎原付近で処刑が行われました。
当時はキリシタンの妖術で首と胴が繋がって復活することを恐れていたために、首と胴は離れた場所に埋められました。その場所が首塚・胴塚として伝えられています。
胴体は、桜馬場の竹山の中の二か所に分けて埋められました。本来胴塚はこの場所ではなく、国道沿いのやや北側にあったのだそうです。
現在、胴塚跡には昭和43年に建立された「郡潜伏キリスト教徒殉教顕彰之碑」の像が建っています。

最終訪問日:2024.11.18.

銅塚跡   〚現地案内板より転記〛

天文18年(1549)日本にキリスト教が伝わり、各地へ布教が行われました。大村では、領主大村純忠が日本初のキリシタン大名となり、領内の布教を強く支援したことから、領民のほとんどがキリスト教に改宗し、キリスト教一色になりました。
しかし、豊臣秀吉、続く徳川幕府の政策により次第にキリスト教の禁教が厳しくなり、宣教師や信者への弾圧は日増しに強くなっていきました。大村藩でもキリスト教が禁止され、領民はキリスト教から仏教への改宗を厳しく迫られました。
島原の乱から20年後、領内にはキリスト教の信者が一人もいなくなったと思われていた明暦3年(1657)、郡村を中心として隠れてキリスト教の信仰を続けていた人たちが発覚する事件が起きます。
事の起こりは郡村の百姓兵作が長崎の知人を訪ねた際に「矢次の里に年が12、3才の少年がいて萱瀬の岩穴にキリシタンの絵を隠し持っている。天草四郎に勝るとも劣らないとの噂である。」ともらしたことです。この話が長崎奉行に伝わり、大村藩の潜伏キリシタンの捜索が始まりました。
捜索の結果、603人もの人々が捕まり、キリシタン弾圧史上、まれに見るキリシタン発覚事件となりました。事件の中心が郡地区であったことから「郡崩れ」と呼ばれています。あまりの逮捕者の多さに大村藩だけでは対応できず、周辺の藩にも分散して預けられ、取り調べが行われました。逮捕者のうち406人が打ち首となり、そのうち131人が放虎原で処刑されました。信者の首は、見せしめとして街道に面した獄門所に約1ヶ月間晒されました。当時はキリシタンの妖術で首と胴がつながって復活することを恐れたため、首と胴は別々の場所に埋められ、首塚・胴塚として伝えられています。

胴塚は、本来この場所ではなく、国道沿いのやや北側にあったと伝えられています。
この事件をきっかけに大村藩では更に厳しくキリスト教禁教政策が行われていくこととなります。

首塚跡

「首塚跡」は、胴塚跡と同じく「こおり崩れ」で処刑された殉教者のうち、大村藩の久原牢に収容されていた131名のキリシタンの首が埋められたところです。
キリシタンたちの一人一人の首を跳ねた後、死体は検査使の調べを受け、その首は腐らないように塩漬けにされ、20日間の間「戒め」として獄門所前に晒されました。
その首は原口の榎の根元というこの付近に、そこから約500m離れた桜馬場の竹山に胴体が埋められました。

首塚跡

現在、胴塚跡・首塚跡として銅像が建てられた場所は、竹松駅付近の国道34号線より西(大村湾側)へ数メートル入ったところにあります。(胴塚へは国道34号からのアクセス不可)

「首塚跡」から更に西へ200m程進むと、戦時中の掩体壕が残る「下原口公園」があります。興味のある方は一緒に訪問してみては。

最終訪問日:2017.05.24.

☟ 大村市内 キリシタン史跡 ☟
 ✞ 放虎原殉教地
 ✞ 胴塚跡/首塚跡 

 
 ✞ 天正遣欧少年使節顕彰之像
 ✞ Blog記事〚首塚跡胴塚跡

胴塚跡・首塚跡 アクセス

 名称 胴塚跡
 住所 長崎県大村市桜馬場2丁目
 TEL 
 URL   
 名称 首塚跡
 住所 長崎県大村市原口町1050付近
 TEL 
 URL   

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